皆さんが普段聞いているCDの歌は、通常ボーカリストが何回か歌った良い部分をつなげて1本の綺麗な歌に仕上げられています。

プロツールス ボーカル波形 ボーカルエディット
Pro Toolsのボーカル波形編集画面 ※Clickで拡大

これはレコーディングしたボーカルの波形です。上にある太い波形が良い部分をセレクトして並び変えたもので、その下にある波形は何回か歌ったボーカルのテイクです。

1本の歌(テイク)を丸まる使えれば良いのですが、そうもいかない事がほとんどで、場合によっては良い部分を細かく1文字単位で選んで、それをつないでひとつに歌にしていきます。

これらの作業を『ボーカルセレクト(歌選び)』などと、音楽制作現場では呼ばれています。

ボーカルセレクトはプロデューサーやアレンジャー、レコード会社のディレクターなど、ボーカルディレクションをする人が行うのが一般的です。

※今の時代、レコード会社のスタッフはレコーディング現場に顔を出さないことも多く、直接制作現場に携わっている方も少なく、ましてやボーカルディレクションをする人は本当に少ないです。

ボーカルエディットで歌は良くも悪くもなります。

DAWソフトを扱える方なら常識ですが、歌を選んだ後は、バラバラに選ばれた歌の波形にクロスフェードをかけて、綺麗につなげなければなりません。

この作業はレコーディングエンジニアが行うことが多いかと思います。

Pro Tools_ボーカル波形クロスフェード
※Clickで拡大

上はボーカルの波形をつなぐ箇所に、クロスフェードをかけている画面。

波形をつなぐポイントで歌が変わります。この歌の波形のつなぎ方がとても重要になってくるのです。

歌の波形をつなげる個所やクロスフェードのかけ方などで、歌の聞こえ方が大きく変わってしまいます。

また波形と波形をつなげるためには、歌のタイミングを大幅に修正しなければならないことも多いのです。

歌をつなぐポイントや、タイミングを動かすことで歌は良くも悪くも大きく変わります。

したがってこれらの作業はボーカルディレクションをしている、歌の責任者の判断の元で行わなければいけないですよね。

エンジニアだけに任せていてはいけない作業のように思います。

音程直しを誤ると、機械のようなひどい歌になってしまう。

これらの歌のつなぎ作業の後に、音程が悪い個所などはピッチ修正を行います。

世にリリースされている作品のほとんどが、音程をAuto-TuneやMelodyneなどのボーカルピッチ修正ソフトで直されているいっても大げさではないでしょう。

そしてこのピッチ修正もレコーディングエンジニアなど、ボーカルディレクションをしていない人がやることが多いものなんですね。

実はこの音程の直し方にはいろいろコツが合って、ひどい修正のされ方をしている作品が多いのも事実です。『良い歌とは何か? 』を全く理解していないのではないか?と思えてなりません。

それほどピッチ修正は歌を変えてしまうのです。

音程が悪かったりすると「パパっと後で直しておきますよ〜。ちょこちょこっていじれば大丈夫です。」などと言っているレコーディングエンジニアやアレンジャーの言葉をよくスタジオで耳にしますが、とても危険です。

音程を合わせる事だけに頭が行って、音もろくに聴かずに、線を引くように波形を全部いじってしまうのです。

[人間の声はそういう風にはならなうだろう〜?ちょっと手を抜き過ぎじゃないか?]とホント思えてなりません。

無理矢理直した歌はシンセサイザーのような声になります

こうしてしまうのは、音程がずれている歌の波形を、歌も聴かずにPC画面の波形だけを見て、正しい位置に合わせる方が簡単で楽に作業が済むからというもあるんだと思います。

歌の《節回し》や《しゃくり》がなくなって、まっすぐになり、シンセサイザーのような声質になっている作品に皆さんも違和感を覚えたことがあるのではないでしょうか?

歌の責任者が最後まで歌に責任を持つべき

私も以前はエンジニアにボーカルのつなぎや、ピッチ修正を頼んでいる時期がありました。

しかしそれは私が信頼しているエンジニアに、かなり丁寧に作業をしてもらってました。ましてや、スタジオで一緒に画面を見ながら行うのが通常のルーチンでした。

ただ、私自身がPro Toolsを自分でいじるようになってから感じたのは、ボーカルをつなぐポイントやクロスフェードのかけ方、ピッチの直し方で、こんなにも歌が変わってしまうんだなーという事。

私の想像以上でした。ちょっと恐ろしかったです。

信頼しているエンジニアと共に出来る場合は良いのですが、たまに行くスタジオでは、そこのアシスタントエンジニアが歌をつないだりしてました。今考えてみるとひどいボーカルエディットになっていたのでは?と思う事もしばしばです。

ボーカルエディットという作業は、歌にとても影響する大事な部分です。

やはり歌をディレクションした責任者が時間をかけて最後までしっかり愛情を持って行うべきだと思います。

音楽作品で一番重要なのは歌なのですから。

※全てのエンジニア/アレンジャーのボーカルエディットが駄目と言ってる訳ではありません。少なくとも私が一緒に仕事をしているエンジニア/アレンジャー達は志も高く、丁寧な作業をしています。

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