先日2015年1月22日に、Avidより発表された「Pro Tools 12」ですが、今までと違った新たなライセンス形式での販売形態やアップグレード・サポートプランなど、少し理解しづらい面もあるので情報をまとめてみました。
これから Pro Tools の購入を検討している方はもちろん、現在 Pro Tools をお使いで、アップグレードを今後もしていきたい方も必見です。
無償版「Pro Tools | First」も同時に発表されました。
Pro Tools | First ~業界標準のプロ用DAW「 Pro Tools 」が無料で手に入る~
Pro Tools 12 は様々なライセンスオプションを導入
Pro Tools 12、Pro Tool | HD 12 は
- 永久ライセンス
- 月間契約/年間契約でのサブスクリプション・ライセンス
での提供に変更されます。
永久ライセンス
新しくPro Tools を購入すると、永久ライセンスと1年間のアップグレード/サポートプランがついてきます。
使用期限のないライセンスで、そのソフトウェアの所有権は自分にあります。
1年後、引き続き最新機能を入手するためにプランを更新するか、 更新しないかの選択が可能です。
ただ、1年後にプランを更新(永久ライセンスまたはサブスクリプション方式ライセンス)しないでいると、
持っているPro Toolsは引き続き利用し続けられるが、それ以降新たなバージョンへのアップグレードすることが出来なくなる
ので注意が必要です。
月間契約/年間契約でのサブスクリプション・ライセンス
こちらのライセンスは、ソフトの所有権が自分にはありません。
Pro Tools ソフトウェアを買い取るではなく、ソフトを借りて、利用した期間(月間/年間契約)に応じて料金を支払う方式。
ですから、サブスクリプションの期限が過ぎると Pro Tools を使用出来なくなります。
期間内だけアップグレードおよびサポートプランが含まれています。
アップグレード/サポート期間終了後にアップグレードするには?
先程も述べたように、永久ライセンスを更新しなくても、Pro Tools を使い続けることは可能です。しかし、アップグレードが出来なくなってしまいます。
アップグレード/サポート期間が過ぎた後、Pro Toolsをアップグレードしたくなった場合は、
- Pro Tools を月間契約/年間契約のサブスクリプション方式で購入
- 年間アップグレード/サポートプラン付きの Pro Tools 永久ライセンス(フル製品)を新規購入
の2つの選択肢があります。
つまり
どちらかを新規購入しないとアップグレードがいっさい出来ない
ようです。
Pro Tools | HD ソフトウェアの入手方法
Pro Tools | HDX または、HD Nativeシステムの新規購入、またはソフトウェアアップグレードのみで入手可能となります。
サブスクリプション形式での契約は出来ないようです。
販売と価格について
Pro Tools ソフトウェアのサブスクリプション・ライセンスおよび新しいライセンス・オプションは、2015年2月に販売を開始する予定とのことです。
・Pro Tools 月契約サブスクリプション・ライセンスは$29.99/月より。(日本国内での価格は未定)
・Pro Tools 年間サブスクリプション・ライセンスは$299より。(日本国内での価格は未定)
・Pro Tools 年間アップグレード・プランは¥21,900(税別)より。
・Pro Tools 永続ライセンスは¥105,000(税別)より。
今現在 Pro Tools をお持ちの方
この度発表された Pro Tools のライセンスですが、まだ確定的な情報でなかったり、少し分かりにくいところがあるので、あくまでも私の解釈としてお話しします。
Avidのホームページには
現在の予定として、Pro Tools および Pro Tools | HD オーナーは2015年末まで年間アップグレード/サポートプランを追加購入する事が可能です。プランを追加しない場合、将来ソフトウェアをアップグレードする事は出来ません。
とあります。
-
Point:将来バージョンアップしながら Pro Tools を使い続けるには
- 2015年末までに年間アップグレード/サポートプランを追加で購入する必要がある
- 年間アップグレード/サポートプラン代を毎年1回払い続けていく必要がある
ということになると思います。
Pro Tools を年間契約のサブスクリプション方式で毎年購入し続けるという考えもありますが、1年ごとに約35,000円($299)かかるので(予想)、現段階では年間アップグレード・プランの方が¥21,900(税別)と安く済みそうです。
結局は Pro Tools を使い続けるには、毎年アップグレード・プランのお金を払い続けるのが得策なのでしょう。
私達プロの現場では、バージョンアップが繰り返されるごとに、結局は最新の Pro Tools にアップグレードしていきます。でないとどんどんバージョンが古くなってしまい、最新の機能が使えなくなるからです。その頻度は2年に1度とかでしたが、今後は1年に1回になるということです。
なんだか、今よりもお金かかりそうですね …。でも仕方ありません。商業用プロスタジオのほぼ100%が Pro Tools を使いレコーディングしているのですから。
サポートについて
最後にサポートについて簡単に述べたいと思います。
これまでは、Pro Tools アップグレードには1つの無償Avidサポート・コード(ASC)が付いていました。
これは有効期限60日以内に電話やWebで1回のみ質問できるというものでした。
もし追加でサポートが必要な場合には、1件単位のASCをAvidストアでご購入する必要がありました。新たに
・期間内有効のアップデート/アップグレード権が付いています。
・期間内は回数制限なしでウェブから質問が可能。
・月に1回(Pro Tools)電話によるご質問が可能。(Pro Tools|HD は回数制限なし)
とこれまでより内容は充実しました。
ただ、一般の方が使うであろうPro Tools の電話でのサポートが1回というのは少ない気がしますね。Pro Tools|HDは無制限ですが、こちらはプロが使うことがほとんどだと思うので、それ程サポートは必要ない気がします。
トラブルに見舞われた時は、メールで質問するより直接話して質問しないと、専門用語が多くスムーズに解決しないことが実際には多いように思います。
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2015年1月31日現段階では、発表されている主な情報はこんなところです。また新たに情報が発表されたら、コチラのブログで更新していきたいと思います。