今回の音がいいCDは、1973年アメリカはNY生まれのシンガーソングライターDavid Mead(デヴィッド・ミード)です。
ご存知の方は少ないと思いますが、音楽好きの間ではその実力は折り紙つきで、知る人ぞ知るポップス職人です。
この作品は2001年に発売された2ndアルバムで、デヴィッド・ミードのセンスあふれる珠玉のメロディー、そして計算されつくされたアレンジと音作りと、極上のポップアルバムに仕上がっています。捨て曲はありません。
David Mead (デヴィッド・ミード)【Mine and Yours】
自らのルーツを、ガーシュイン/コール・ポーター/ポール・マッカートニー/エルヴィス・コステロだと明かすDavid Mead。
このアルバムのプロデュースはFountains of WayneのAdam Schlesinger。
自身のバンド以外にもアメリカでは売れっ子プロデューサーで、映画のサントラ作品も数多く手掛けれている人物です。彼の才能も随所に散らばめられ、アレンジも素晴らしいです。
ミックスエンジニア
ミックスはJohn holbrook(tr1,3,8-13)とBob Clearmountain(tr2,4-7)。
Bob Clearmountainといえば言わずと知れた超大御所レコーディングエンジニアです。
70年代から活躍し、キング・クリムゾンを始め、Roxy Music、ブルース・スプリングスティーン、ブライアン・アダムス、Bon Jovi、エアロスミス、TOTO、ホール&オーツ、デビット・ボウイ、ローリング・ストーンズなど、数え上げたらキリがありません。
Bob Clearmountainのドラムサウンド
Bob Clearmountainの音作りの特徴といえば、やはりドラムサウンドでしょう。
tr2「Mine and Yours」、tr4「Echoes Of A Hear」、tr5 「Standing Here In Front Of Me」は一聴してBob Clearmountainのドラムと分かる、Kick、スネア、Tomの音をしています。
リバーブの使い方、生ドラムにドラムサンプル音源を足しているであろう(すみません憶測です)独特のサウンドはとてもカッコ良しです。
tr4「Echoes Of A Hear」のうねるようなブイブイいってるベースも超気持ち良いです。
ボブ・クリアマウンテンはまた、ドラム、ベース、パーカッションサンプルのベストセラーCD / CD ROMを発売していることでも有名です。これらのサンプルの多くは、数え切れないほどのプロのレコーディングにプロデューサーやエンジニアに使用されています。
アレンジャーの方など使ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
このアルバムはマスタリングエンジニアの表記がないんですね。そのマスタリングの影響からかほんの少~しだけなんですが、一枚皮がむけて音像も大きかったら完璧なのになーと思うところもあります。
でも欲を言えばというレベルで、十二分に素晴らしい音をしています。
Adam SchlesingerとBob Clearmountain音作りは、緻密に計算されており、極上のサウンドを奏でております。
David Meadは正統派ポップス職人としてもっと世の中に評価されて、セールスも伸びてほしいアーティストです。
メロディアスなポップスやロックが好きな方でしたら気に入って頂けると思います。良かったら是非聞いてみてください。
アルバム試聴
全曲を試聴する ⇒ David Mead【Mine and Yours】