皆さんこんにちは、日野です。
今日は、長年バンドでライブ活動をしていた経験を元に、ライブハウスやライブにまつわる用語に関して、書いてみたいとたいと思います。
初心者の皆さんにも分かりやすいように、書いていきますのでよろしくお願いいたします。

さて、初めてライブをした方や、まだ数回しかライブをやったことがない方は、「よく分からないライブハウス用語」に出会った経験ありませんか?

「今日のタイバンは◯◯さんです」「そこバミっといて〜」など、ライブハウスでは様々な言葉が飛び交います。

音楽をやっている人には当たり前でも、一般的には分かりづらい専門用語ですね。
仕事でも業種によって意味の分からない言葉や専門用語はありますが、音楽業界にも専門用語は多くありますので、ひとつずつ意味を理解して、より深く音楽の世界を楽しんでください。

今日はそのなかの用語をいくつかを紹介したいと思います。

スポンサーリンク

箱(ハコ)

箱(ハコ)とは
「ライブハウス」など、ライブやイベントが行われる施設のこと

比較的小さ目のライブハウスの事を指してそう呼びます。大きなライブハウスの事を「デカ箱」(デカバコ)や「大箱」(オオバコ)と言ったりもします。

ある空間の中に、ステージが有り、PA機材や照明が有り、控室があり、客席が有り、というライブハウスがひとつの箱の様なイメージからついたのかも知れません。

例えば次のように使います。

Uchi_1

次のライブどこの箱でやるの?
     ↓
「次はどこのライブハウスで演奏するの?」という意味

Tate_1

あそこの箱は控室がデカイんだよね
     ↓
「あそこのライブハウスは控室が大きいんだよね」という意味

また、いつも出演させてもらってるライブハウスの事を「常箱(じょうばこ)」とも言います。
常に演奏しているライブハウスという意味合いです。

色々な箱で演奏していると、自分にとって一番心地の良い箱がでてきます。お気に入りの箱ですね。そういう箱を「常箱」に出来たら最高ですね。
演奏側(アーティスト側)が心地良ければ自然と良い演奏になり、お客様も居心地よくなるものです。プレイヤーとオーディエンスの間で好循環が生まれます。あなたも是非自分の常箱を見つけてくださいね。

ライブハウス(箱)と観客

私の先輩で、ライブハウスに向かうことを「通箱」と言っている方がいました。
通勤、通学、通箱ってな!
変な先輩だなんて思ってませんよ。(余談でした笑)

箱バン(ハコバン)

箱バン(ハコバン)とは
「ライブハウス(箱)専属のバンド」という意味です。

「箱」=ライブハウスの類義語とも言えます。
箱バンがいるライブハウスでは、例えば1日4回(1時間ごと)のステージショーが行われる様な場所もあります。

箱バンは、100曲以上のレパートリーを毎日演奏しますので、それなりの技量も必要です。1980年代まで、箱バンを抱えた箱が多かった様ですが、昨今は貴重な箱と言えます。

対バン(タイバン)

対バン(タイバン)とは
同じライブに出る、自分のバンド以外のバンドを指します。

ライブハウスでバンドが演奏する場合、大きく分けて2種類のライブ形式があります。

  • ワンマン形式 → 1つのバンドで行うソロライブ
  • タイバン形式 → 複数のバンドが同じ日に入れ替わりでライブをする

「対バン」は「ワンマンライブ」の逆といったところでしょうか。
1つのライブに平均4~6組程度出演し、1組約30分程度の演奏時間となります。

お客さんの立場からみると「1バンドのライブ時間は短いが、いろいろなバンドが観られる」「好みのバンドを発見しやすい」等の利点があります。

演奏側からみると「時間は短いがチケットノルマのハードルが低い」「他のバンドとの交流が生まれる」「持ち曲が少なくてもライブが出来る」等の利点があります。

対バンの語源は「対決バンド」から来ていると言われています。
ケンカするわけじゃないですが、やっぱり負けたくない!そんな気持ちでライバルバンドより1歩も2歩も前に出でください。

対バン_バンドライブ

スポンサーリンク

バミる

バミるとは
ライブの際、ステージ上での「自分の定位置」や「機材の位置」を示すテープを貼ること。

スタッフ同士で「お〜い、ちょっとここバミっといて〜」等、ライブハウスでは良く聞かれます。

立ち位置はとても重要です。パフォーマンス面や演奏面でも重要な要素となります。
大きなライブハウスになると、バミリ(テープのはられた位置)を基準に照明の角度を合わせますので、立ち位置から外れると照明が当たらず、陽の当たらない場所でプレイする羽目になります。

また、立ち位置によりステージ上のモニターボリュームなども変わって来ます。
バミった場所からずれて立っていると「モニターが聴こえづらかったり」ということも起こります。モニターが聴こえずらいと、当然演奏に支障をきたします。

それから、自分の足元の床に貼っておけば、ギターソロで前に出ても定位置がすぐにわかるので戻ってきやすくなります。またステージ上は照明を落として暗い時も多いですから、人によっては蛍光テープでバミるような人もいます。

対バン形式のライブで、機材の入れ替わりが激しい時などはバミリはマストです。

なお、奇妙なこの言葉の語源は、以下が有力です。

「場所を見る」→「場を見る」→「バミる」

音の響き的に某中華レストランが思い浮かぶのは私だけ…?
「バミる」→「バーミヤンに行くこと」ではありません笑。

明日からどんどん用語を使って、活動に役立ててくださいね。それではまた。