今日は音楽制作におけるコンプレッサー(コンプ)について書きたく思います。
コンプレッサーとはその名の通り、音圧をコンプレッション する機器なのですが、プラグインソフトでも様々な種類があり、DTMを触ったことのある人なら一度は目にした事もあると思います。
コンプレッサーにはハード機器と、プラグインソフトのタイプがありますが、用途を分けて言うとプラグインソフトのコンプは、PCに取り込み終わった音を整えるために使用するものですが、ハード機器のコンプは主にPCに取り込む前に使用する機器です。
前回のマイクプリでも記載した通り、PC録音での音楽制作作業では、PCに取り込む際の最初の音の入り口が一番大切です。
どんなに良いプラグインがあっても、元の音質が悪ければどうにもなりませんので、必然的にマイクプリに最初につなぐハード機器のコンプレッサーが非常に大切な部分になってきます。
今日はハード機器のコンプを中心に書きたいと思います。
有名どころでいうとUNIVERSAL AUDIO 1176があります。
1176は世界のどのレコーディングスタジオ に行っても必ずあると言っても過言ではないくらい需要のあるコンプで、音質も太く、存在感のある超一流のサウンドを奏でます。
30年以上も前のヴィンテージ機器になりますが、今も世界中のレコーディングスタジオの必需品で、ボーカル録音等で欠かす事の出来ない機材です。近年は1176LN という復刻版も作られました。
基本的に音をPCに入力する際は、SN比的にできるだけ大きく、音が歪む寸前のボリュームで入力する事が好ましいのですが、歌やピアノ、ギターなど強弱の差が激しい音は、最大ボリュームを歪ませないようにするために、全体のボリュームを下げるので必然的にSN比が悪くなってしまいます。
そこで、コンプレッサーを使い、音の強弱を良い具合に整えてからPCに入力する事で SN比をかなり稼げる訳です。
またコンプレッサーによっても、くせや音質の違いがありますので、設定方法や機器の選定など細かな事はたくさんありますが、
いつものDTMにハード機器のコンプレッサーを使ってみる事で間違いなく音質が向上します。
マイクプリ・コンプレッサーの具体的な使い方 や、機器による音質の違いなどはまた別の機会に述べたいと思います。