ミュージシャンを目指して日々練習に励んでいる方は沢山いらっしゃると思います。

譜面を元にメトロノームやCDに合わせて演奏したり、基礎練習を繰り返したりと方法は様々だと思います。

基礎練習を続ける事は言うまでもなくとても大切で、一流ミュージシャン達も誰もが時間をかけて行なってきた事です。

ただ更に上のレベルを見据えると、基礎練習ばかり行っていても、どうも綺麗な演奏に偏りすぎてしまう気がしてなりません。

メトロノームのリズムに乗せて譜面を正確に演奏する事は大前提ですが、楽器を奏でる時は、それ以上に《演奏者のグルーブや個性》がでます。

この《グルーブや個性》が人に感動を与えられるかどうかの境えだと思うのです。

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一流ミュージシャンの演奏から技を盗む

演奏者の感情が伝わる演奏方法をマスターするには、一流と言われているミュージシャンの演奏をじっくり聴いて、《癖や間、息づかい》までもをなりきって真似て演奏してみる事が大切だと思います。

というのも、

人に感動を与えられる演奏とは、技術だけでなくパッションの部分も大きく関わってきます。

感情を演奏に乗せるには、単純な指やリズムの反復練習だけでは身に付かない

正確で技術も素晴らしい演奏をする若いミュージシャンも沢山いますが、やはり大御所のミュージシャンが奏でる音との差が大きいのはこの部分かもしれません。

メトロノームとの演奏に全くの狂いがないとしても、歌い手やバンドとのグルーブ感が合致していなければやはり聴いていて心地良いものではありません。

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ボーカリストの歌、周りのミュージシャンの演奏を良く聴くこと

私も仕事で素晴らしいミュージシャンの方々とご一緒させて頂く機会もありますが、

大御所ミュージシャン達はボーカルとのグルーブ感はもちろん、他の楽器のフレーズを生かすような演奏をするために、自分の楽器だけでなく、バンド全体のサウンドをじっくり聴いて理解した上で演奏しているのです。

例えば歌を良く聴くということで言えば、超大御所ドラマーAJさんは、スタジオレコーディングの際、ドラムを叩きながら一緒に歌っています。しかもそんな大きい声だとマイクに拾われてしまうんじゃないの?ってくらいに。

後で単独でドラムパートを聞いてみると、確かにAJさんの歌がしっかり録音されていたりします。だからあんなに素晴らしいグルーブを生み出しているんだと思います。

またギタリストやピアニストは、好き勝手にフレーズを弾きまくると、どうしても音的にブツかってしまう事も多いものです。一流ミュージシャンは自分の演奏だけではなく、一緒に演奏しているミュージシャンの細かなフレーズまで耳を傾けてプレイしているのです。

世の中には演奏が素晴らしいCDもたくさんありますし、素晴らしいライブも沢山行われています。是非それらの演奏を良く聴いて、そして良く見て、一流ミュージシャンの息づかいや間を感じ取り、ご自身の演奏に取り入れて頂きたく思います。

ワンズウィル 下田 義浩/中山 雅生