スクールの【作曲・編曲・DTMコース】の生徒さん達にも共通しますが、作曲初心者の方は、1週間もしくは1ヶ月かかってもなかなか作品が出来上がらず、考え込んで手が止まってしまうという人が多いと思います。
作曲作業をしていく上で、重要なのは作業を進めること
まずは完全なメロディーでなくてもいいので、1コーラスの大枠を作ってみて下さい。メロディーのスケッチ程度の雰囲気が分かるぐらいのもので結構です。
完璧なメロディーを作る必要はありません。曲・メロディーのイメージを湧かせることが大切です。
そんな時は
ピアノなどの必要最低限の楽器で簡単にコードをつけてみる
などして曲のイメージ1コーラスでいいので作り上げてみて下さい。
曲の大枠を作るのに便利なPro Tools付属のソフトシンセ【Xpand!2】
近年はDAWソフトにも様々なソフトシンセが付属しています。
Pro Toolsの標準ソフトで取り急ぎ雰囲気を作りやすいものだと「Xpand!2」がおすすめです。

Xpand!2
このソフトはドラムなどのリズムからベース・ギター・シンセはもちろん、アルペジェーターも搭載されていて、楽曲イメージのイメージをどんどん膨らませてくれます。
また、あらかじめプリセットに組み込まれているマルチトラックアルペジオは 完成度も高く様々なインスピレーションを与えてくれます。初心者にも簡単で扱いやすいマルチソフトシンセです。
ドラムなどのマスターリズムを構築するのに便利な【Stylus RMX】
何も無い状況でメロディーだけを考えても、なかなか実態が見えてこずイメージを広げることは難しいですよね。
そんな時には
曲のマスターリズムを決め込んで、そのリズムに合わせてメロディーを作ると、作曲作業がスムーズにいく場合も多いものです。
ドラムなどのマスターリズムを構築する場合、私はサンプリングCDを利用したり、【Stylus RMX】(下図)というグルーブ音源ソフトを使用したりします。
StylusはサンプリングCDの凝縮ソフトとでもいえる位に、まさに沢山のRhythm Loopが内蔵されていて、グルーヴ素材をリアルタイムに組み合わせたりと、作曲する際にとても重宝しています。

Stylus RMX グルーブ・プロダクション
※StylusはProToolsには付属されていません。Media Integrationから45000円位で販売されています。Pro Toolsに標準で付属するリズムマシンは【Boom】になります。
Pro Tools【Rhythmic】機能は音源を曲のテンポに自由自在に合わせられる
だんだん曲の形が見えて来ると、作り出した時のテンポよりも早めたりゆっくりにしたりしたい場合も出てくると思います。
ただRhythm Loop等のオーディオデータを使用してリズムを作った場合は、曲のテンポを変更したいとなると、その処理にかなりの手間を要することになります。
そんな時はPro Toolsの波形Edit画面のトラック名の一番下にあるカテゴリーから「Rhythmic」を選択すればオーディオ音源もテンポに自在にシンクさせることが出来ます。【エラスティックオーディオ機能】といいます。

Pro Toolsの波形Edit画面のRhythmic設定場所
これでテンポも自由自在で、後はメロディーや上物のシンセなどをどんどん作っていけば良い訳です。
このPro Toolsの【エラスティックオーディオ機能】は意外と知られていない機能なのですが、作曲の初期段階でいろんなテンポを試したい時にはとても便利な機能ですので、皆さんも是非お試し下さい。
メロディーの簡単なイメージを作ることで、更なるアイディアが生まれる
作曲をする時はフッとメロディーが降りてくる時もありますが、なかなかいいメロディーが思い浮かばないのはプロの作曲家でも同じです。
それで考え込んで手が止まってしまっては、曲の実態が見えてこず時間だけが過ぎていきます。
そんな場合でもとにかく作業は止めず、骨組みだけでもいいのでザッとメロディーを作ってみましょう。
それがイメージに合わないものでも、後日それを聞き直すことで、また新たなイメージが湧いてきたりするものです。メロディーのスケッチがあることで、何もない状況よりも「改善」した方が良い部分も鮮明に見えてきますよ。
是非初心者の方も楽しんで作曲作業を進めて頂きたいと思います。
ワンズウィルミュージックスクールでは、Pro Toolsを使ってDTMを始めたい超初心者の方にピッタリのレッスンコース『Pro Tools 超初心者コース』を開設しています。
機材購入のアドバイスからPro Toolsの初歩的な使い方、Pro Toolsを使っての作曲・アレンジ・録音方法を学ぶ初心者のためコースです。
Pro Toolsの解説書を読むと、なんだか小難しい言葉がならんでいて、覚えるのが面倒だと思うかもしれませんがそんなことはありません。ポイントさえを知ってしまえばパソコンソフトを使う感覚で操作出来るようになると思いますよ。