こんにちは、中山です。
いつもワンズウィルミュージックスクールのBlog『ボーカル請負人』をご覧になって頂きまして、ありがとうございます。
このたび、スクールで実際に行っているレッスンの模様をご紹介し、授業のポイントやトレーニング方法を解説する、『レッスン解説』というコーナーを始めたいと思います。
皆様の歌やDTMの上達のために、少しでも参考にしていただければ幸いです。またワンズウィルを身近に感じて頂ければ嬉しく思います。
今回の生徒さんは、ワンズウィルに通いはじめてちょうど1年が経つとも子さん。
【ボイストレーニングコース】と【Pro Tools 超初心者コース】で、発声とDTMの基礎を学んでこられました。
ここ最近は、ボイストレーニングで身につけた発声を、実際の歌に生かして歌いたいということで【レコーディングレッスンコース】も始められました。本日はその模様をお届けします。
【レコーディングレッスン】スタート
レッスンで歌う楽曲はとも子さんのオリジナルソング。作詞・作曲はもちろん、Pro Toolsを使ってアレンジもご本人です。
(DTMの全くの初心者であったとも子さんが、ここまでPro Toolsを使ってオケを作れてしまうとは、正直驚きました。)
まずはフルコーラス歌って頂きます。そしてそのレコーディングした歌を私と一緒に聴き、”歌い方や声の出し方”などを細かくチェックしていきます。
自作の曲ということもあって、全体的にはイイ感じで歌われてましたが、気になる点がありました。
それは
『メロディーの 高音 ⇒ 低音、低音 ⇒ 高音と大きく動く部分、いわゆる【音飛び部分】を曖昧に歌ってしまっている』
ということです。
メロディーの【音飛び部分】は音程が外れやすいものなのですが、音程が悪くなっていることが特に気になった訳ではありません。
メロディーの動きをあまり意識して歌っていないために、曲の良さ、しいては歌の良さが伝わってこないのが、非常にもったいなく思ったんですね。
とも子さんは元々、音程は良い方なのでなおさらです。
具体的にどんな部分なのか?譜面で見てみましょう。
赤○と青○で囲ってある部分が特に注意すべき、高音⇒低音、低音⇒高音の『音飛びメロ』です。
- 『音飛び部分』についてはこの記事を参考にして下さい。
- 【音程を良くする方法 ~「音飛び部分」を注意・意識する~】
- 【音程を良くする方法 ~「音飛び部分」の実践トレーニング方法~】
講師からのアドバイス
そこで私は次のようにお話ししました。
- 低音から高音へ上がる箇所はしっかり上がりきる。高音から低音に下がる箇所はしっかり下がりきる
- 1音1音のメロディーの動きをしっかり意識して歌う
その後、何度か歌をレコーディングしては聴くというレッスンを繰り返す中、
- 口の開け方
- 声量のかけ具合
- 声に対する息の成分の混ぜ方
などもご指導させて頂きました。
レッスン終了時には、メロの動きをしっかり捉えることが出来るようになり、見違えるような歌になりました。
本日のレッスンポイント
最近はカラオケDAM DX精密採点の影響もあって、音程を気にする方が非常に多いので、「メロディーの動きを意識して歌うなんて当たり前だよね」とおっしゃる方も多と思います。
しかし意外にも、高低差があるメロを、正しい音程までキチンと『上がりきる下がりきる』が出来ていない方が、私が知る限りたくさんいらっしゃいます。
また、得てして『音飛び部分』というのは、印象に残るフレーズであり、メロディーのキーポイントになるものです。
そこをしっかり認識して歌っているか?いないか?というのは、聴く人の印象を左右します。
つまり、
(大きく上下する)メロディーの動きを曖昧に歌ってしまうと、せっかくの良いメロディーを殺してしまう
場合があるということなんですね。
それでは、本日のレッスンのポイントをまとめます。
- ワンズウィル|レッスンポイント
- メロディーの動き(特に大きく上がるとこ、下がるとこ)は1音1音しっかり意識して歌う。
- 『音飛び部分』は、メロディーのキーポイントにもなるので、その音をキチンと認識して注意深く歌わないとないと、メロディーの良さが消えてしまう。また歌も悪く聞こえてしまう。
さらに次のようなにも言えると思います。
「上がるんだ、下がるんだ」ということを意識して歌うだけで、少々音が低くなったり高くなっても、そんなに音程が悪く聞こえることはありません。
しかし、そこを曖昧に無意識に歌ってしまうと、ちょっと音がずれただけで、非常に音程が悪く聞こえてしまい、メロディーがしっかり聞こえてきません。
皆さんも、歌う曲のメロディーの動きを事前に確認し、しっかりイメージしながら歌ってみて下さい。それだけでも、音程がずいぶんと良くなると思います。また音程だけでなく、歌の印象も良くなるはずですよ。
コチラの記事を参照:【音程を合わせに行くと弊害もある】