アコースティックライブによく足を運ぶ方以外はなかなか見慣れない楽器かもしれませんが、【カホーン(Cajón)】という便利な打楽器がありますのでご紹介したく思います。
- カホーン(Cajón)とは
- ホーン(Cajón)はペルー発祥の打楽器(体鳴楽器)の一種で、打面が木製である打楽器全般を指します。
昔、戦争で音楽を禁止され楽器を取り上げられた人々が、みかん箱を叩いてリズムを刻んだのがカホーンの由来と言われています
スペルでは【Cajón】と書きますがなかなか読めないですよね。

カホーン
ライブなどでお客さんが不思議そうにカホーンを見ている光景をよく見かけます。とても1つの打楽器から奏でられているとは思えないくらいに、叩く場所や力の加減によって様々な音が出るので、初めて見る方はびっくりするかも知れません。
演奏方法についても簡単にご説明します。
カホーンの演奏方法
カホーンの上にまたがって、打面やその縁を素手で叩いて演奏します。
- 打面の中央を叩くと、バスドラムのような低い音
- 端の方を叩くと、クローズドハイハットのような鋭い音
- 打面でない楽器の端を平手で叩くと、スネアドラムのような音
を出す事ができ、手軽にドラムセットのようなサウンドを得ることができます。

アコギやバイオリンなどのアコースティックな編成のサウンドに良く馴染み、ストリートライブやバーなどでドラムが使用できない時に良く使われます。
大きさは個体により様々で、打面の裏側にはギターの弦が張ってあったり、鈴がついていたりもします。
天候によって音が変わるので、弦のハリ具合で微調節ができ
- 強く閉めると、乾いたスネアにより近い音
- 緩くすると、タムのような丸い音
になります。
マイクでの録音方法
録音する場合は、マイクを立てる位置によって音の傾向がさまざまです。
- 打面の向かい後ろにあるサウンドホールにマイクを立てると、低音をよく拾えます。
- 前面に立てると、アタック音や高音を録ることができます。
ちなみに私がカホーンを録音する時によく使うマイクは
- サウンドホール ⇒ SHURE ( シュアー ) / SM57や「クジラ」と呼ばれるSENNHEISER ( ゼンハイザー ) / MD421MK2等
- 前面 ⇒ コンデンサーマイクのAKG ( アーカーゲー ) / C451B等
です。
持ち運びも楽ですし、安い物だと6000円くらいから手に入りますので初心者でも気軽に始められる楽器です。カホーンを知らなかった人も是非、これを機に興味を持って頂けたら幸いです。
ただ、始めたばかりの人は手が必ず腫れるので、慣れるまでは注意して少しずつ演奏して頂きたく思います。