今回の音がいいCDは女性JazzシンガーSara Gazarek(サラ・ガザレク)【Yours】。

レコーディングエンジニアはグラミー賞を数多く受賞してる巨匠Al Schmitt、マスタリングエンジニアはこれまた重鎮的存在のThe Mastering LabのDoug Sax。

とてもナチュラルな音質で、余計なことを何もしていない素晴らしい音質です。

昨今のCDはEQやコンプなどで作り込み過ぎて、歌や楽器の本来の音をだいなしにしている作品が多い中、普通の音の良さを改めて感じさせられます。

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Sara Gazarek(サラ・ガザレク)【Yours】

サラ・ガザレクのこの素直な歌い方はとても好感が持てますし、スーッと耳に入ってきます。

ボーカリストはややもすると、此れ見よがしに「どうだー?上手いだろう~、聞けー」みたいな歌い方になるものですが、サラ・ガザレクの≪さり気ない飾り気のない歌≫に逆に凄みを感じます。

アルバムの内容的にはカバーからオリジナル曲まで、センスのいい品のあるアレンジで構成され、全曲に渡りメロディーがとても良いです。ジャンルはJazzにかたよらず、ポップスも半分ぐらいしめています。

このCDは何年か前に作曲家・アレンジャー・音楽プロデューサーの中野雅仁氏がモニタースピーカーの試聴会をした時に持ってきたのがきっかけ知ったのですが、「普通なんだけど凄くいい音だなー」というのが第一印象。

それからは1曲目の「My Shining Hour」をレコーディング機器やオーディオの試聴用リファレンスCDとして使っていました。

最初のうちはエンジニアやマスタリングは誰がやったか気にしてはいなかったのですが、後でクレジット見てみると、「やっぱりねー」という感じでした。

二人の超ベテラン、Al Schmitt、Doug Saxが作り出す音は主張しない凄さなのです。
おじさんエンジニアおそるべしです。

日本にも私が凄腕だなーと思っている、60歳を過ぎても現役のレコーディングエンジニアやマスタリングエンジニアがいらっしゃいます。

≪音楽的で本当に良い音とは何なのか?≫ベテランの方々は熟知しているのでしょう。

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アルバム試聴

全曲メロディーが良いので、ジャズ入門者にも聞きやすいです。

全曲を試聴する ⇒ Sara Gazarek【Yours】

ワンズウィル 中山 雅生