前回の【音程が悪くなる理由② 音が落ち切らずシャープする ~波形画面で解説~】では、メロディーの高低差がある部分で、高い音から低い音へ下がる時に、音が落ちきらずにシャープして(高くなって)しまう例を解説しました。

今回も音程が高くなってしまう例を、ピッチ修正ソフトAuto-Tune 7の画面を見ながら説明したいと思います。

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自分では低いと思っていても、実際には高いところを歌っている

次の波形をご覧ください。

Auto-Tune 7 ピッチが高くなってしまう例
Auto-Tune 7 ピッチが高くなってしまう例 Clickで拡大

  • 赤の線 ⇒ ボーカリストが歌ったそのままの音程の波形
  • 黒の線 ⇒ 音程を修正した波形

これはある女性ボーカリストがサビを歌った音程波形ですが、B(シ)~D#(レ#)と高い音が連続するメロディーで、女性Keyとしては高い部類になります。

しかも丸く囲んであるD(レ)とD#(レ#)の音はファルセットでなく、地声で歌わなければならない曲です。

このDとD#以外はピッチ(音程)は正しく歌えていますが、これらの音だけシャープして(高く)歌ってしまっています。

しかしボーカリスト本人は「サビの高い音のピッチが当たらずに低くなっちゃった」と言いながらボーカルブースから出てきました。

こういうことは良くあることで、

自分では低いと思っていても、実際には高いところを歌っている場合が多い

のです。

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高い声を出さなければという意識が、音程をシャープさせる

Keyが高い曲や、サビなど音程が高い部分はどうしてもフラットして(低くなって)しまうという方がほとんどでしょう。

また高音部の音程が低くなりたくないという願望もあると思います。

しかし実際にはフラットどころか、このように本来の音よりシャープして(高いところを)歌っていることが非常に多いんですね。ボーカルレコーディングをしていると良く感じます。

高い声を出さなければという意識がそうさせるのでしょう。

実は高音を出すことに苦手意識がある人ほど、そういう傾向にあったりするんですね。

皆さんも気づかないうちに、サビなどの高音部を実際にはシャープして歌ってしまっていることもあると思いますので、そうならないよう心掛けて下さい。

ワンズウィル 中山 雅生