ボイストレーニングの専門書など、本当にためになる素晴らしい内容のものはたくさんあります。しかも今はネットを見ればボイストレーニングの方法や腹式呼吸のことなど、発声法を学ぶためのサイトもたくさんあります。

スポンサーリンク

本やネットでボイトレを勉強しただけで、正しい発声は本当に身につくのか?

ではそれらを読んでボイストレーニング(発声)の方法を学び、トレーニングを続けただけで、正しい発声法は習得できるのでしょうか?

結論からいうと、それは完全には難しいと思います。

  • 1.自分は体内部の響きがプラスされた声を聞いているので、実際にはどんな声の響きになっているのか?を完全には把握できない。
  • 2.録音した声を聞きながらトレーニングしたとしても、その声自体が本当に正しく発声された響きなのか?は自分一人で判断するのは難しい。

以上の理由から本やネットだけを読んで一人でボイストレーニングを学ぶのは、発声の方法論などの知識は頭に入ると思いますが、実際にその発声が正しく出来ているのか?判断するのが難しく、限界があると思います。

どんな声の響きになっているか?自分では完全には把握できない

まず1についてですが、以前【自分の声や歌を客観的に判断する難しさ】でも書きましたが、

自分が声を出している時に聞こえる声は、体の内部の響きがブラスされた声を聞いているので、【自分が聞こえている声】と実際に【周りの人が聞こえている声】とは違います。

よって口内や頭、体全体を響かせる発声練習をする時は特にそうですが、自分の声が実際にどのように響いて外に発せられているのか、完全には把握するのはできません。

体の内部の響きが声にのって聞こえてしまうと、例えば口を小さくしか開けずトレーニングをしていても、自分では十分良い響きになっていると感じてしまいます。

正しく発声できているか?自分一人で判断するのは難しい

次に2について。声を録音しながらトレーニングを行った場合は、自分の声を正確に聞くことは出来きると思います。しかしその声自体が

  • 体の適切な箇所を使って響かせているのか?
  • 正しい口の開け方や舌の使い方をしてるか?
  • 体の余計なところに変な力が加わっていないか?

など、本当に正しい体の使い方・発声法にのっとって出された声なのか?自分だけで判断するのは限界があるでしょう。自分だけが正しいと思い込んでいるだけの可能性が多いになります。

スポンサーリンク

現状を正しく客観視して、正しい方向に導いてくれるボイストレーナーの存在

実際に初心者の方などは、声を出す(歌う)時に首や肩・胸などに余計な力が入って、それに伴い発声に関わる筋肉が硬くなり、喉を閉めてしまい≪胸式呼吸≫になっている方が多いものなんですね。ボイストレーニングの経験も少しはあるし、いろんな本を読んで勉強してきたという方でもです。

ボイストレーナーはそういった自分では気づかないところまで、瞬時に客観的に判断してくれます。

やはりキチンとした発声を身につけたいのであれば、経験豊富なボイストレーナーに発声をチェックしてもらう事は必要でしょう。一流のスポーツ選手だって、トレーナーやコーチにフォームをチェックしてもらうのと一緒です。