今日は歌のタイミングについてのお話です。

以前【良い息継ぎ(ブレス)は歌に良い変化をもたらします】の中で、初心者のほとんどの方は「歌が走ってしまう≫」傾向にあることを述べました。

歌に間がもてず、オケに対して早くなってしまう。初心者の方のボーカルレコーディングや、当校ワンズウィルのレコーディングレッスンをしているとつくづく感じることです。

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歌っている時は、自分では歌が早くなっているのを気づきにくい

特に初心者の方にとっては、歌っている時には≪感情表現・声の響き・音程≫など気を配ることがたくさんあって、≪歌のタイミング≫というものは自分では気づきずらいものだと思います。

歌をレコーディングしていて

私が「タイミングが早かったよね」と指摘すると、初心者の方のほとんどは「そうですか~?、ビッチは低かったですよね」と答えます。
しかし、録音した歌を一緒に聞くと「あ~っ、ほんとだー。走ってますね」というやりとりが実に多いんですね。

音程などは自分でも気にかけている部分なので、合っている合っていないが気づきやすいのですが、タイミングは指摘されて初めて認識するというケースが多いのです。

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歌のタイミングを良くするには?

よく、ベースの音(リズム)を聞きながら(感じながら)歌うとタイミングが良くなると言われます。

ただベースのリズムに合わせながら歌うのは急に出来るものではなく、初心者には結構難しいものだと思います。どちらかというとこれは歌の上級者向けのアドバイスと感じています。

ではどうすれば歌のタイミングが良く(歌が走らなく)なるのでしょうか?

    走らずに歌うには?


  1. 曲のリズムに合わせ、適切な位置で息継ぎ(ブレス)をする。
  2. 節回しを意識して、音符の正しい長さに合うように歌う

正しい音符の長さで歌う

2については文章で書くとなかなか説明が難しいのですが、

歌が走ってしまう原因
音符の正しい長さに対して、実際には短く歌ってしまう

これは実に多いです。メロディー本来の音符の長さに対して短く歌ってしまうと、次の音符を正しい位置より早く声を出してしまいます。よって歌が早くなってしまうのです。

そして音符の長さに合わせて歌うには、節回しがとても重要になってきます。というのも《まっすぐ歌ってしまう》と大概は正しい音符の長さに対して、 短く歌ってしまうからです。

よくボーカルスクールでリズム感を鍛えるトレーニング(リズムレッスン)している方もいらっしゃいますが、これだけでは歌のタイミングを良くするにはさほど効果がないと思います。

何故ならば、上で述べたようにタイミングを良くするには、音符の長さにあった適切な節回しが出来るようにならなければダメだからです。

適切な位置で、適切な長さの息継ぎをする

また教則本に沿ってリズムレッスンを行うより、実際に曲を歌ってブレスのタイミングを意識して、適切な位置で適切な長さの息継ぎをするレッスンをした方が、はるかに歌のタイミングのトレーニングには効果的だと思います。

「息継ぎを適切に行う」ことはさほど難しいことではありません。これを意識するだけで随分とタイミング良く歌えるようになります。その上で音符の長さに合うような節回しを意識してみて下さい。

事実、レコーディングレッスンを受講している生徒さん達は皆そうやって、歌のタイミングが良くなっていきました。

自分の《歌のタイミング》がどうなっているのか?それが正しく分かるようになってくると歌が上達していきます。