先日の【Xpand!2<】に引き続き、Pro Toolsのバージョン8以降にデフォルトで付属しているソフトシンセを紹介したく思います。

今回はオルガンサウンドを演出するDB-33です。

DB-33
トーンホイール方式のドローバーオルガンを再現したインストゥルメントです。複数のトーンホイールモデル、回転スピーカー、真空管プリアンプをエミュレートし、ジャズ、ハードロック、R&B、ゴスペルなど、幅広いジャンルに対応したリアルなオルガンサウンドが得られます。
DB-33
DB-33 クリックで拡大

あらかじめ作られた音色プリセットも用意されていて、簡単に読み出す事が出来ます。

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音色設定の読み出し方法

プリセットは上の〈デフォルト設定〉の下にある四角が二つ重なったマークで選ぶ

音色の読み出し方法は【Xpand!2】同様に、DB-33のデフォルト画面左上の〈デフォルト設定〉の下にある四角が二つ重なったマークで選びます。

下の画像のようにプラグイン設定カテゴリーを選択し、その中の音色を選びます。

設定カテゴリーの選択
プラグイン設定カテゴリー クリックで拡大

各カテゴリー毎にオルガンの音色が10種類近く揃っているので、幅広い音楽に対応可能です。

更に、それらの音色設定を自分なりにアレンジ調整する事も可能なので、次にDB-33の主なセクションについても説明したいと思います。

主なセクションの簡単な説明

TONEWHEELSセクション

DB-33のデフォルト画面の左上にあるTONEWHEELSセクションでは、基本となるトーンホイールの波形生成モデルを選びます。

TONEWHEELSセクション
TONEWHEELSセクション

ビンテージのエレクトリックオルガンからチープなコンボオルガンまで選択できます。

SCANNER VIBRATOセクション

SCANNER VIBRATOセクションでは、ビブラート/コーラスの種類を選択できます。

SCANNER VIBRATOセクション
SCANNER VIBRATOセクション

DB-33のデフォルト画面の中央にある9本のドローバーを使って、エレクトリックオルガンならではの倍音加算による音作りが行えます。

KEY CLICK、PERCUSSION

その他、デフォルト画面右側にはビンテージなエレクトリックオルガンの音作りには欠かせないKEY CLICK(キークリック音の音量)やPERCUSSION(減退の短い高次倍音を加える機能)などのパラメーターも備わっています。

KEY CLICK・PERCUSSION
KEY CLICK・PERCUSSION

※KEY CLICKとはキーを押したときに聞こえる、バスとかカサとかパサとかいうノイズのことです。オルガンサウンドでは重要な音の特色としてとらえられています。

SLOW、BRAKE、FAST

キーボードの左下にあるSLOWBRAKE、<FASTのレバーは回転スピーカーのコントローラーで、回転スピーカーのオン/オフやスピードを変更できます。

SLOW、BRAKE、FAST(回転スピーカーのコントローラー)_DB-33
SLOW、BRAKE、FAST(回転スピーカーのコントローラー)

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Cabinet部分の説明

DB-33のデフォルト画面の最下部にあるボタンでCabinetを選択するとビンテージの回転スピーカーを再現した画面に切り替わります。

この画面では下記の操作が行えます。

DB-33 Cabinet
DB-33 Cabinet クリックで拡大

  • SPEED CONTROLセクション ⇒ 回転スピーカーの回転速度の調節
  • MICSセクション ⇒ スピーカーに対するマイクの設置位置
  • TUBE PRE AMPセクション ⇒ 真空管マイクプリアンプの音色調整

ざっと一通り説明させて頂きましたが、私も以前からDB-33にはかなりお世話になっております。

音質的には、オルガン専門のハード機器であるRoland VK-8HAMOND XB-2等には音の存在感など少し劣る感も否めませんが、ソフトシンセとしての利便性も含めるとかなり使い勝手の良いソフトだと思います。

Roland VK-8
Roland VK-8
HAMOND XB-2
HAMOND XB-2

リアルタイム録音をする場合はMIDIキーボードの鍵盤がソフトタッチな物でないとグリス等細かなオルガンのニュアンス表現が難しいので、その点は頭に入れておいて下さい。

ちなみに私はピアノタッチの鍵盤と、オルガン用でソフトタッチの鍵盤を2台使い分けて使用しています。

また、他のソフトシンセ同様にBUSでそのまま録音する事も可能ですが、特にDB-33はリアンプ作業で思った以上に重圧なサウンドに変貌しますので、きちんとリアンプ作業を行う事をお勧めします。

※リアンプに関してはこちらお読みください。
≪リアンプ≫はギター以外にも、サウンドメイクの肝となる

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